言葉の壁を音符でやぶる
- 2006.10.31 Tuesday
- 11:06
そもそも私が英語にひかれるきっかけとなったのは、母に無理矢理入らされていた英語クラブの他校との夏休み合同合宿でのこと。それまで中の下か下の上くらいの英語力だった私は、同い年の女の子たちがとても一生懸命英語の発音に取り組む姿を見て触発されたのでした。おかげさまで耳は良い方だったので、その合宿のあいだに猛特訓してまわりにほめられてまいあがって....高校三年でアメリカへ。
ところが『知らぬが仏』とはこのこと、かなり英語は話せると思ってたどりついたアメリカの公立高校では、だれも「how are you?」「I'm fine, thank you, and you?」なんて言ってくれない。「hey, what's up?」ですよ、アナタ。思わず私はアップと言われて天井を見上げました。これは今風にいうと「どうよ?」って感じの挨拶。日本からの留学生といったって、誰もとくに感心なんてもってくれないし「あのオリエンタルの子、いつもなんにも話さないのね、つまんない」というシビアな反応。4ヶ月はなーんも分からない状態でした。でもそこで救われたのがこれも母にいやいや習わされていたピアノで...。ホストファミリーの妹たちがコーラスと鼓笛隊(マーチングバンド)に入っていたので、おまえもいっしょにとほうりこまれ、練習の日に目の前にあった楽譜をひいたら大きな音楽教室が水で打ったようにシーン。「あ、この子バカじゃなかったんだ、話せないけど音符は読めたのね」という驚きでわらわらと生徒たちが集まってきてくれたのでした。芸は身をたすく、でしたっけ。あのときほど母に感謝したことはなかった。
それ以降は少しずつ友だちになってくれる子がでてきたのでした。『自分で働きかければ何かがおこる』という経験は今も私の中で生きています。
ところが『知らぬが仏』とはこのこと、かなり英語は話せると思ってたどりついたアメリカの公立高校では、だれも「how are you?」「I'm fine, thank you, and you?」なんて言ってくれない。「hey, what's up?」ですよ、アナタ。思わず私はアップと言われて天井を見上げました。これは今風にいうと「どうよ?」って感じの挨拶。日本からの留学生といったって、誰もとくに感心なんてもってくれないし「あのオリエンタルの子、いつもなんにも話さないのね、つまんない」というシビアな反応。4ヶ月はなーんも分からない状態でした。でもそこで救われたのがこれも母にいやいや習わされていたピアノで...。ホストファミリーの妹たちがコーラスと鼓笛隊(マーチングバンド)に入っていたので、おまえもいっしょにとほうりこまれ、練習の日に目の前にあった楽譜をひいたら大きな音楽教室が水で打ったようにシーン。「あ、この子バカじゃなかったんだ、話せないけど音符は読めたのね」という驚きでわらわらと生徒たちが集まってきてくれたのでした。芸は身をたすく、でしたっけ。あのときほど母に感謝したことはなかった。
それ以降は少しずつ友だちになってくれる子がでてきたのでした。『自分で働きかければ何かがおこる』という経験は今も私の中で生きています。