『差別と日本人』もう読みましたか?
- 2009.10.28 Wednesday
- 16:49
- 高校留学
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私は欧米で活躍しているコーチ達のメルマガをいくつか取っています。今月はじめにマイケル・ニールというコーチから、ホッとする記事が届いたので、今日は皆さんにも一部を紹介したいと思います。
マイケルが駆け出しのコーチとして焦っていた頃、彼のコーチが子供の頃のエピソードを話してくれたそうです。
『ボク(マイケルのコーチ)がまだ中学生のころ、女手一つで子供を育てていたおふくろが、近所の家の芝刈りのアルバイトを見つけて来てくれた。さっそく芝刈りに行って帰って来た時、おふくろが
”ごくろうさん。で、他の家の庭もやったのかい?”
”え?そんな話はきいてないからやってない”
”とにかく、やっといで。近所の庭、ぜんぶ”
”............”
絶句しつつもボクはしぶしぶ出かけて行き、頼まれてもいない庭の芝刈りを始めた。
人の庭を勝手にさわるな!と怒られたり、カーテン越しにじいっとボクを見ていたりする人がいる中、”こんなにキレイにしてくれてありがとう、来週から頼むよ”と、最終的には何人もの人がアルバイトの口を約束してくれたんだ。
人はよく報酬を約束されて初めて動きだすけれど、順序が逆だよ』
これを聞いてマイケルはハッとしました。自分は誰の芝刈りもせずに声がかかるのを待っていただけだったんじゃないか、自分が働いてはじめて対価というものは得られるんだ...。それ以来、彼は報酬よりもまず、一つ一つの仕事に最善を尽くすようになったそうです。
今でこそ彼はハリウッドの映画監督のコーチなどをしている人ですが、書斎の壁には『不安なときには芝を刈れ!』と書かれた紙が、今でも貼ってあるそうです。彼の原点、初心なのでしょう。
この不況の中、先細りを心配したり、根拠のない不安が押し寄せて来たり...色々ありますよね。
ーいま自分ができる(やるべき)事をベストの形で提供する
ーそれがあって初めてそれに見合った報酬が得られる
どうでしょうか。
報酬にとらわれて自分を見失いそうになったら、是非思い出したい言葉です。
”When in doubt, mow lawns!”
配信日:October 8, 2009
皆さんには自分の人生を大きく変えた出会い、ってありますか?
私は20歳の頃からなぜか、”将来結婚して子供ができたりしても、’私だけの世界’は常に持っていたい”という、まるで根拠のないビジョンのようなのものがありました。夫も子供も入ってこない世界。そしてそれはいつしか自分が本当にやりがいを感じる仕事を持つ事だ、という確信に変わっていきました。
何があっても『小林久美』は失わない、という想い。
そんな私ですから、はり切って24でアメリカに渡って9年後、プライベートでもキャリアでも先の見えない暗いくら〜いトンネルに入った時は、本当につらかった。先が見えない怖さ=自分が見えない怖さ、との闘いです。やりがいを感じる仕事どころか夫も子供もいない状態。ぽつん、とひとりのサンフランシスコ。
そんな時、友人がキャリアコーチのボブを紹介してくれたのです。ドキドキしながらボブの部屋をノックすると...ヒゲなしサンタのようなコーチが満面の笑顔でドアを開けてくれました。座り心地の良いソファに座って何が始まるんだろう〜!?と期待と不安で胸いっぱいの私にひと言、
”Kumi, tell me about yourself...” ー あなたのこと、聴かせて下さい
え、私のこと、話していいんですか?
私のこと、聴いてくれるんですか?
9年間のがんばり・緊張・落胆...それは堰を切ったように話しました。ティッシュでぐしゃぐしゃになった顔をふきふき、あっという間の1時間。それから毎週ボブの元へ通い、自分をしっかり見つめ直す時間が始まりました。
人に”ありのまま”の自分を話せる、遮られることなく聴いてもらえるってこんなに気持ちの良いことなんだ...あの日の、深い深い開放感は今でもありありと想い出せます。
自分をまっすぐ見ていてくれる人がいる
自分を”ありのまま”受け入れてくれる人がいる
自分を常に応援してくれる人がいる
あの時ボブに出会っていなかったら、あれほど早くトンネルは抜けられなかったでしょう。
私もボブのような仕事がしたい!その一心で今の私がいます。