メルマガ29 "夢を売る"
- 2010.02.25 Thursday
- 18:13
ひと昔前、私が25、6歳だった頃に『サンフランシスコ在住の、働く日本女性のネットワーク』という会に参加したときのこと。
ひと言ずつの自己紹介で、「私の仕事は夢を売ることです」と言ってニコっと笑ったあと、「家を売っています」と言った女性がいました。ああ、この人本当に自分の仕事が好きなんだなあ... と思うと同時に、上手いこと言うなあ...ととても印象に残りました。
私の別の知り合いに、この不景気でもバンバン家を売っている男性がいます。あるとき彼に「なんでそんなに売れるの?」と聞いてみました。以下が帰ってきた答えです。
1. まず何より、売りたい家のまわりの情報を集め熟知しておく
例)学校、病院、店、道路事情、スモッグの有無、近所の人
2. 問い合わせのあった家族の構成を調べ、家族の行動範囲を想像する
3. 家を見せたときに、彼らがそこで生活したらどんな毎日になるかを、 ”あたかも”そこで生活しているかのように、具体的に細部にわたって言って見せてあげる。例えば、洗濯物の乾く速さにいたるまで。
これをやっている内に、家族の顔が一瞬変わる瞬間があるそうです。そう、その家に住んでいる自分達が見える瞬間。そうなると、ほっといても、家族のあいだでソファはどこに置こうか、子供部屋はどこにするかなど、とても具体的な会話で盛り上がり、最終的には「買い!」となるらしいのです。
彼はありありと想像させる事で、彼らの次の生活のビジョンを見せていた....すごい、と思わず感心しました。名コーチですね!
私の体験を考えてもそうですが、人はココロが動いたときに初めて、大きな行動にでます。きっとあなたの部下も、子供も、上司も、パートナーも....。それには『本人の納得感』が必要不可欠。
前述の女性も、きっとお客さんが、 ”コレほしい!と思える夢”を、上手に見せていたのではないか...と想像しています。
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