メルマガ242号コラムより『暗黙のルール?』
- 2019.06.28 Friday
- 20:44
June 28, 2019
『暗黙のルール?』
先日の通勤ラッシュでのこと。渋谷行きの既に超満員の車両が目の前に止まり、「あぐぐ...」と思いなら背中から中の人を押すように乗り込み、”早よドア閉まってー”と心で願っていたら。
「お願いです、私たちこれに乗らないといけないのです!乗せてください!」
と半分叫びながら60代と思われるおば様二人が、なんと背中からではなく正面からグイグイ乗り込んで来られて(少なくとも東京の通勤ラッシュ時には背中から乗るという暗黙の了解あり)。
しかもリュックのポケットが閉まるドアに挟まれたらしく「きゃー、身動きできないわっ」(車内ではリュックは前にというルールもある)。仕方なく私とドアのすぐ横に立っておられた女性と二人でリュックをおば様の身体越しにひっぱるも取れず、そのまま「しゅっぱーつ進行〜」。次の駅までそのお二人は「こんなに混んでるって知らなかったわねー」とつぶやかれていたけれど、周りの人がなんと思っていたか・・・は定かではない(笑)。
そして次の駅で大量の人がドッと降りることを知っている私は止まる直前に、”この感じでいくとこの二人は後ろずさって降りなければならず、ひとつ間違ってこけたりされたら大変だ...“と思ったので、「こけないように腕もっていますからね」とおば様の腕をつかんだところ、ドアの横の女性も「では私はリュックを持って支えていますから」と、ひえ〜ひえ〜っと叫ぶおば様を抱きかかえるようにして、無事、降りたのデシタ。
そして何と、私がそこから乗り継いだ次の電車にもそのお二人はおられたようで、「手とかリュックを持っててくださったから良かったわねー、ああこわかったわねえ」という声が遠くから聞こえた...という(笑)
・・・このように、日本には見えないけれど皆んな知っていて粛々と従っている(と思われる)社会的なルールがいくつもいくつもあって、それを知らない人間にとっては、何がわかっていないのかわからず大変なのですよね。
電車とかエスカレーターとか目で見えるルールはそれでも徐々に習うことができますが、やっかいなのは組織文化や人間関係上の目に見えないルール。15年ぶりに帰国した頃の私もこれには苦慮したり恥をかいた記憶が多々あるので、知らないと思われる方々は「どれだけ不安だろう...」とつい思ってしまいます。(あ、いまだに「プッ」と笑われることはあるので、あんまりエラそーには言えないのですが)
新入社員、中途入社社員、転校してきたご家族、引っ越ししてきたばかりのマンションの人・・・
私の周りにおられる「新しい人」には、おせっかいと思われようとも、やっぱり恥ずかしがらず勇気をだして声がけをしていきたいと思った電車の一件でした!
- メルマガ(抜粋)
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